シンシナティ郊外の新興住宅地として発展するメイソン市南部から更に北に行くと昔ながらのメイソンダウンタウンがある。その目抜き通りに面した建物にこの Chokolate Morel がある。
店名はフランス語で「チョコレートとキノコ」の意味で、新鮮なキノコを使った料理と品のよいデザートがウリのお店だ。
ロスで修行したシェフ Dave Avalos氏がシンシナティのフレンチの名店メゾネットで働いた後にパテシエの Pam Kennedy 氏と共にオープンしたのがこのお店だ。
料理は西海岸風のヘルシーでライトなアメリカ料理にインターナショナルな味付けを加えたもの。料理の方向性はWest ChesterのJagsに近いが、よりカジュアルで遊び心のあるメニューという感じだ。
このお店の料理はアペタイザーの代わりにタパスと呼ばれるメニューから始まる。
スペイン語で「量は少しだけど特上の美味しいもの」という意味で、ワインと合わせて楽しめるような料理が揃っている。
Haruのお薦めは写真左のBlue Crab & Havarti Fondue($10.25)。
新鮮なカニ肉の入ったチーズにカリっと焼いたフランスパンをつけて食べるフォンデュで、いくらでも食べれそうな感じだ。
Miso Ginger Mussels & Clams($11)は味噌を使っているけど、味付けはタイ料理に近く、トムヤンクンの甘味噌仕立てみたいな不思議な味だ。
今回シェフのDaveが選んでくれたワインはイタリア半島のかかと、ブーリア地方の赤ワイン "Sabatucci Primativo Manduria Emozione 1999"($28)。
飲みやすいけどもしっかりと味があるワインで、このお店のやや甘めの味付けとの相性がいい感じ。思わず2本も開けちゃいました。
メインで美味しかったのはRoasted Porko Loco($18) ポークロインにパイナップルソース、林檎、スィートポテトがのってる「アメリカ風酢豚」。でも自然な甘さと豚肉の組合せが新鮮でしかも美味しい。
ただ魚料理の Lake Erie Walleye in Saffron Mussel Creole($22.0)は味付けが平凡でいまいちだった。
あとここのメインデッシュに$4.50払うとキノコのソテーが追加できるんだけど、このキノコがとても美味しい。普通のマッシュルームとは比べものにならないような濃厚でワイルドな山の香りがするソテーで、さすがはお店の名前にするだけのことはある。
正直言って、メイン頼まないでこのソテーと赤ワインだけで幸せ。 ただこのソテーは季節限定でいつもあるわけではないとのこと。ちなみに、ここのメニュー自身も季節や人気度合いに応じて少しつづ変わっていくみたい。
デザートでは甘さと酸味が絶妙のプリン Warm Sun Dried Cherry Custard-Style Bread Pudding($6.5)やトロピカルなフルーツが美味しい Habana banana($6.25)がお薦め。
全く広告などしていないにもかかわらず、土日の予約は常に2,3週間まで一杯(平日はそうでもないとのこと)。 それでもちょっとオシャレして出かけたい素敵なお店だ。
入り口のドアを開けた向かいの壁には、ドレスを着た後ろ向きの女性の絵が飾ってある。 レベッカの霊を慰めるためにオーナーのDaveが探してきた絵らしい。
実際、Daveによると今でも時々不思議なことがあるとのこと。 というわけで恐がりの人は十字架持参でどうぞ。