Holly Hill Innはケンタッキー州レキシントンの郊外にある。I-64のExit 65を降りてすぐ南のガソリンスタンドの前の丘を登ると、2階建てのお屋敷が見えてくる。
1830年代に建てられたこの建物はIsaac Parrish Rouseによって1979年にレストラン Holly Hill Innとしてオープンしている。
お店の一階部がダイニングルームになっていて、いくつかの部屋にテーブルがセッティングされている。 ビクトリア風の内装に品のよい風景画が掛かっていてちょっとクラッシックだけど、いい雰囲気だ。
このお店ではメニューというか料理のテーマが毎月変更される。 2004年2月のテーマはスペイン料理(ちなみに1月はアジアン、3月はフレンチとのこと)。このテーマに沿ってコースメニューが決定され、そのコースの中でメニューを選ぶシステムだ。
このメニュー(デザート込み)で値段が$35の固定料金。ただし飲み物と税金、チップは含まれない。
最初はMENAGE A TROISという3つの前菜の盛り合わせ、一つ目は軽くグリルしたパプリカをサッとマリネして、それにゴーダチーズを詰めたもの。 二つ目はサクサクのパイ生地にポテトサラダ、最後はサーモンのマリネとホウレン草のサラダ。
どれも新鮮な素材の美味しさが印象的だ。特にパプリカはチーズの風味にパプリカの甘みと酢の酸味がマッチしていてとても美味しく、赤ワインが進んでしょうがない。
ちなみのこの日のグラスワインはNapa ValleyのBennet Carbet Souvenion($8)、程よい深みとスッキリとしたのど越しがいいバランスの赤ワインだ。
二品目はサラダとスープからの選択、今回はスープ SOPA DE AJOを選ぶ。これはスペイン版オニオンスープといった感じで、アメリカのそれよりもチーズが少なめで甘口。マルサラ酒の香りがよい感じ。 ただHaruには味付けが少し甘すぎかも。
メインはシーフード(ヒラメの香草焼き)、ベジタリアン料理(アーチチョークのガーリック&シェリー酒ロースト)、肉料理(豚のロースグリル or フィレミニオンの赤ワインソース)の中から一品選択。
もちろんHaruの大好物フィレミニオンをレアで選択。このフィレミニオンが絶品の美味しさ。 Haruが一番好きなBravo!のフィレミニオンのレアに勝るとも劣らない味だ。
完璧な火の通し方のレアは熟成した肉の旨みとその柔らかさで、まさにほっぺが落ちる美味しさ。赤ワインのソースも控えめながらも肉との相性がいい。 ただ付け合わせのハニーマスタードポテトのベタベタな甘さはこの料理にはどうかと思う。
最後はデザートの盛り合わせ。 バレンタイン月ということで、パッションフルーツの真っ赤なケーキにストロベリーのチョコレートデップ、そしてオレンジキャラメルのフラン。
どれもアメリカ的には甘さ控えめだし、典型的アメリカンデザートのように巨大なデザートがドカンと出てこないのがいい。
お店のサービスはフレンドリーで快適。食べ慣れないメニューも質問すれば丁寧に教えてくれるので居心地はいい。 何かの記念日に行くのならオススメのお店、客層も上品なので、できればちゃんとした格好で。