ケンタッキー州レキシントン市の南西、高速を降りて、農場と牧場ばかりが続く田舎道を30分ほどひたすら走ると小高い丘の上に、白い2階建ての建物が見えてくる。
ここが Irish Acres Gallery of Antiquesというアンテックショップで、この地下にお目当てのレストラン The Glitzがある。
昔の小学校を改装したこの建物のドアを開けると、そこはひたすらアンテックワールドである。 ほとんど博物館なみのアンテックのコレクションが所狭しと延々と展示してあり(写真左)、アンテック好きの人なら一日居ても飽きないお店だろう。
地下にあるこのレストランは結構広く、50卓以上のテーブルがゆったりと置かれている。シックなユニフォームを着たウェイトレスの笑顔も素敵だしサービスもいい感じだ。
ただし、ここのど派手で個性的な内装はおそらく人によって好き嫌いが分かれるであろう。 アメリカ在住者ならご存じのアメリカン・クリスマスデコレーションのノリで、ロマンチックなのだが、悪趣味と紙一重のキワドサでもある。
個性的と言えば、ここのドリンク Apple Spice Refresherかなりのくせ者である。 一言で言えば「アップルジュースに大正漢方胃腸薬をまぜた」ような味だ。でも飲んでるうちに何となく美味しくなる気がするから不思議だ。
メニューは2週間ごとに変わるコース($17.95)のみで、このドリンクに前菜、メイン、デザートを自分でチョイスするシステムだ。
前菜は Mini Willingtonと呼ばれる牛肉のパイ生地包み。薄い塩味の牛肉とサクサクのパイ生地の組合せが素朴に美味しい。またポテトスープはニラと生姜の香りがするコンソメスープで、薄味でとても食べやすい。
メインのホウレン草のキッシュ。 ホウレン草とケンタッキー特産のハムを卵と生クリームで閉じこめてパイ生地で焼いたもの。 ハムの塩味とたっぷりのホウレン草がおいしい。
デザートはややキャラメルの香りがするチーズケーキ(写真左)。甘さ控え目だしボリュームもちょうどいい。付け合わせのフルーツのシロップ漬けがとっても美味しかったです。
というわけで料理はどれもレベルが高く、日本人に食べやすいボリュームと味付けだと思う。 ただランチにしては値段が安いとは言い難いなぁ。例のドリンク要らないから、もう少し安くなると嬉しいけど。
あとアンテックの城だけあって、ストローラーなど幼児系の道具の持ち込みは禁止です。多分子供がいるとさわって壊しちゃうからかな。